日本には国民皆保険という素晴らしい制度があります。どのような生活水準の人でも一定以上の治療が受けられる諸外国とは一線を画す制度だと思います。しかしその成立から半世紀以上たちますが、昔からある銀歯というのはほとんど変化がないのです。
残念ながら今の医療技術では削った歯を再生させることはできないので、削った穴をなにかで補わなくてはなりません。保険診療だと昔は銀歯オンリーだったのですが、昭和後期になると、コンポジットレジンという白い強化プラスチックのようなものが登場しましたが、いまだ大きい詰め物や一番奥歯のかぶせ物は銀歯のみしか保険適用ではありません。(手前のかぶせ物は3dプリンターのようなもので作った白いかぶせ物が保険適用です。)
では外観は目立ってしまいますが、銀歯でも一生持てばいいのではないかと思われる方もいるかもしれません。
しかし!!銀歯は残念ながらそれほど長持ちしないのです。2008年に青山貴則らが調べた研究によると。銀歯は5年間で25.2%が何らかの問題がおき、10年後には半数近くが問題が起きたそうです。何らかの問題というのは痛み、腫れや、取れてしまったり、境目が虫歯になったりというもので、見えない内部は実際はもっと早く気付かずに問題が起きている可能性が高いのです。
対してセラミックや金歯などの保険適用外のかぶせ物は5年たっても95%以上が問題が起きなかったそうです。なぜでしょうか?ちゃんとした理由があるのです。これは次回ご説明します。
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